行動援護従業者養成研修とは、知的障害や精神障害などにより、日常生活を送ることが困難な方の援護をするために、必要な知識や技術を習得するための研修です。
修了しておくことで、障がい者支援施設への就職や転職でも有利にもなるので、障がい者支援施設や関連施設で働きたいと考えている方は、修了しておくことをおすすめします。
このページでは行動援護従業者養成研修を修了するメリットや、受講する際に役立つ情報などを紹介しています。
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目次
行動援護従業者とは?
行動援護従業者とは、知的障害・精神障害・発達障害などが原因で、自立した日常生活を送ることが困難な方に、必要な援護や外出時の介護を行うお仕事です。
具体的な仕事内容としては、移動中や行動中に起こりうる危険を回避するための援護や、排せつや食事など日常生活の援助を行います。
初めての場所や行動に対して精神的に不安定になることが多い人には、あらかじめ不安を和らげるようなケアをするなど、障害に関する知識とスキルが必要な業務といえます。
行動援護従業者養成研修を修了することで、これらの援護・介護をするために、必要な知識やスキルを身に着けることができるようになります。
今後行動援護従業者として従事したいのであれば、行動援護従業者養成研修を受講した方がいいでしょう。
行動援護従業者養成研修を修了すると就職は有利になる
行動援護従業者養成研修を修了しておくと、行動援護の基本的な知識とスキルを習得していると証明できるので、就職や転職でも有利になります。
最近の障がい者支援施設などの求人では、行動援護従業者養成研修を修了していることが募集要項に盛り込まれることも増えており、修了しておくと就職先の選択肢を増やすこともできます。
また介護関連の資格など合わせて取得しておくと、各種手当がもらえて収入アップにもつながります。
今後長く障がい者支援業界で働いていこうと考えている方は、行動援護従業者養成研修を受講しておくといいでしょう。
行動援護特定事業所加算の配置要件の対象となる
行動援護従業者養成研修の修了者を雇用すると、行動援護特定事業所加算の配置要件の対象となり、国から多くの援助金を貰うことができます。
そのため障がい者支援施設に就職する際、行動援護従業者養成研修を修了しておくと非常に有利です。
施設によっては別途手当が支給されるところもあるので、年収アップにもつながります。
平成30年から修了しなければ働くことはできません
平成30年からは行動援護従業者養成研修を修了しておかなければ、行動援護サービスに従事することができなくなります。
そのため現在無資格で働いている方は、平成30年までに受講しておかなければなりません。
筆記試験などはなく、研修を受講するだけで資格を取得することができるので、早めに受講しておくことをおすすめします。
行動援護従業者養成研修を受講するには?
行動援護従業者養成研修は、各自治体が指定した養成研修事業者が実施しています。
講義は2~3日にまとめて行われるので、参加できそうな研修日程がないか探してみましょう。
無資格・未経験の方でも受講することができるので、障がい者介護に興味を持っている方は受講しておくといいでしょう。
受講する科目
科目 | 時間 |
---|---|
強度行動障害がある者の基本的理解 | 2.5時間 |
強度行動障害に関する制度及び支援技術の基礎的な知識 | 3.5時間 |
強度行動障害のある者へのチーム支援 | 2時間 |
強度行動障害と生活の組み立て | 2時間 |
基本的な情報収集と記録等の共有 | 1時間 |
行動障害がある者の固有のコミュニケーションの理解 | 2.5時間 |
行動障害の背景にある特性の理解 | 2.5時間 |
障害特製の理解とアセスメント | 2.5時間 |
環境調整による強度行動障害者の支援 | 3.5時間 |
記録に基づく支援の評価 | 1時間 |
危機対応と虐待防止 | 1時間 |
行動援護従業者養成研修では、上記のカリキュラムを受講することになります。
合計14時間の研修となっており、比較的取得しやすい資格といえるでしょう。
特に筆記試験などは用意されていないので、受講した人のほとんどは無事に修了することができています。
費用は3万5000円~4万5000円程度
研修を開く事業所やスクールによって費用は様々ですが、大体3万5000円~4万5000円程度の費用が一般的です。
すでに障がい者支援施設で働いている方は、勤務先から援助金が貰えることもあるので、受講する前に一度相談してみるといいでしょう。
障がい者の介護業界で働きたい方におすすめ
平成30年から行動援護従業者養成研修を修了していなければ、障がい者の行動支援サービスに従事できないということもあり、行動援護従業者養成研修の重要性はますます高くなっています。
これまで実務経験のない方でも、受講することで資格を取得することができるので、将来的に障がい者の介護業界で働きたいと考えている方は、取得しておくといいでしょう。
また行動援護従業者養成研修だけでなく、視覚障害者を援護する行援護従業者養成研修など修了しておくことで、障がい者支援業界での需要はどんどん高まっていきます。
自分の価値・スキルを高めるためにも、研修には積極的に参加しておくことをおすすめします。