精神保健福祉士とは、精神的な障害を抱える方の社会復帰や日常生活をサポートする貯めに、必要な知識とスキルを身につける資格です。
近年では過酷な労働環境による鬱病など、心の病にかかる人の数も増えてきています。
精神保健福祉士はそんな現代社会の精神福祉の向上のために、必要なお仕事なのです。
このページでは精神保健福祉士の業務内容や、資格を取得する方法、転職情報などを紹介しています。
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目次
精神保健福祉士の業務内容とは?
精神保健福祉士は精神的な障害を抱える人が、日常生活を送るために必要な支援やサポートをするお仕事です。
社会に参加するための助言や指導を行い、自立した生活が送れるように手助けを行います。
また最近では仕事上のストレスが原因で休職している方の職場復帰支援や、離職してしまった人のリハビリテーションなども、精神保健福祉士の新たな仕事として広く認められるようになっています。
諸外国と比べて精神的な障害のケアに遅れていると言われている日本の中で、今後精神保健福祉士は活躍が最も期待されている職業の一つです。
業務自体には資格が必要ない?
精神保健福祉士の業務自体は、専門的な知識こそ必要ですが、資格がなくても従事することはできます。
しかし「精神保健福祉士」という名称は、国家試験に合格した者でなければ名乗ることはできません。
精神保健福祉士の資格を持っていれば、一定水準の知識とスキルを持っている証拠となるので、就職や転職時などかなり有利になります。
また精神科病院や関連施設の求人においても、精神保健福祉士の資格を取得している者しか募集されていないケースが多いです。
そのため精神保健福祉士の仕事をしていきたいと考えるのであれば、資格は絶対に取得しておいた方がいいでしょう。
精神保健福祉士の資格を取得するには?
精神保健福祉士の資格を取得するには、毎年2月ごろに行われる精神保健福祉士国家試験に合格しなければなりません。
また受験するにも指定の科目を修了しておかなければならないので、精神保健福祉士の資格取得を目指す方は、長期的に計画を立てていかなければなりません。
受験資格
- 4年生大学で指定の科目を修了して卒業した方
- 短大などで指定科目を修了して卒業し、指定施設で2年以上の実務経験のある方
- 精神保健福祉短期養成施設を卒業した方
- 精神保健福祉一般養成施設を卒業した方
精神保健福祉士になるには、福祉系の教育機関で指定の科目を修了しておかなければなりません。
一般の方で精神保健福祉士の資格を取得するのであれば、精神保健福祉一般養成施設に通うのが一番最短です。
しかし卒業するまでに1年以上は必要なので、資格取得を目指す方は早めに入学手続きを済ませるようにしましょう。
カリキュラム
【精神保健福祉士と社会福祉士の共通科目】
科目名 | 時間 |
---|---|
現代社会と福祉 | 60時間 |
福祉行政と福祉計画 | 30時間 |
社会保障 | 60時間 |
低所得者に対する支援と生活保護制度 | 30時間 |
地域福祉の理論と方法 | 60時間 |
心理学理論と心理的支援 | 30時間 |
社会理論と社会システム | 30時間 |
権利援護と成年後見制度 | 30時間 |
人体の構造と機能及び疾秒 | 30時間 |
保険医療サービス | 30時間 |
合計 | 390時間 |
【精神保健福祉士の専門科目】
科目 | 時間 |
---|---|
精神疾患とその医療 | 60時間 |
精神保健の課題と支援 | 60時間 |
精神保健福祉相談援助の基盤Ⅰ | 30時間 |
精神保健福祉相談援助の基盤Ⅱ | 30時間 |
精神保健福祉の理論と相談援助の展開 | 120時間 |
精神保健福祉に関する制度とサービス | 60時間 |
精神障碍者の生活支援システム | 30時間 |
精神保健福祉援助演習Ⅰ | 30時間 |
精神保健福祉援助講習Ⅱ | 60時間 |
精神保健福祉援助実習指導 | 90時間 |
精神保健福祉援助実習 | 210時間 |
精神保健福祉士になるには、上記の科目をすべて終了しなければなりません。
これらの科目を通して、精神障害への理解や支援するための福祉の仕組みを覚えていきます。
精神保健福祉士の主な就職先は?
- 精神科の専門病院
- 総合病院の精神科
- 心療内科・クリニック
- 障害福祉サービス施設
- 保健所・保険センター
- 精神保健福祉センター
- 高齢者介護施設
- 児童精神福祉施設
- 各教育機関
精神保健福祉士の資格を取得した方は、主に上記の就職先で働くことが多いです。
近年では各企業が従業員のメンタルヘルスケアに力を入れていることもあり、別途採用を行っていることも多いようなので、興味のある方は日ごろからチェックしておきましょう。
精神保健福祉士は転職で有利なの?
精神的な障害を抱える方の相談援助業務は、基本的に精神保健福祉士しか行うことはできません。
そのため精神医療の現場などでは、精神保健福祉士の資格を取得しておくと、就職や転職はかなり有利になります。
また介護の現場でも、精神保健福祉士の資格を取得しておけば、活躍の場が広がるので重宝されるでしょう。
今後は国を挙げて精神医療の充実化に力を入れていくことが予想されており、今後就職の安定性でいえば評価の高い資格といえるでしょう。
働き方も就職先も選択肢が広がっているので、働きやすい環境を探している方にもおすすめです。