介護施設で働く調理師の方は、主に利用者の食事を調理し、提供するのが主な業務となります。
介護施設では規模に応じて調理師の配置が義務付けられており、ある程度規模のある事業所であれば調理師の求人が出ています。
国家資格を持っている調理師であれば、別途手当が支給される見込みもあるので、安定した収入を得ることも可能です。
このページでは介護業界で働く調理師の主な業務内容や、給与・転職事情などを解説していきます。
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目次
介護業界で働く調理師の主な業務内容
介護業界で働く介護士の主な業務内容は利用者へ食事を提供するだけでなく、片付けや食材管理も任せられると考えていいでしょう。
基本的に介護業界は人手不足に悩まされているので、少人数で食事の準備や片付けをこなさなければならず、体力が必要な仕事といえます。
また管理栄養士や栄養士のいない施設では、栄養バランスやメニューも調理師が考えなくてはならないので、仕事の幅も広がります。
どこまでが調理師の仕事とみなされているのか、就業する前に雇用主を確認しておきましょう。
一般の店舗とは異なり、高齢者や障害を抱えている方の食事なので、食べやすくなるように具材を細かく切るなどの配慮も必要です。
料理を作って提供するだけでなく、実際に食べている様子を見ながら、食べにくそうにしている人はいないか確認する気配りもあった方がいいでしょう。
直接的な介護業務はあるの？
基本的に調理師の方が現場で直接的な介護業務にあたることはありません。
日中は食事の準備と片付けで忙しく、現場を手伝うような時間はないと考えていいでしょう。
施設によっては食事介護のお手伝い程度であれば求められるかもしれませんが、排せつのお世話など直接的な介護業務を、調理師が行うことはありません。
しかし介護施設では何が起こるのか分からないので、緊急事態のときには冷静な対応ができるように、最低限の介護の知識は身に着けておく必要があるでしょう。
残業は少ないが出勤時間は早め
利用者が生活をしている介護施設では、朝食から調理師が作らなければなりません。
そのため出勤時間も早く、午前6時には出勤しておかなければ朝食までに間に合わないでしょう。
その分、夕食後は片付けが終われば仕事はないので、基本的には残業がなく早く帰ることができます。
介護業界は長時間労働がきついというイメージがありますが、調理師であればバランスよく働くことができるでしょう。
調理師として働くために必要な資格とは？
資格を取っていなくても調理の仕事に従事することはできますが、調理師と名乗るためには国家資格を取得しなければなりません。
介護施設の多くは「調理師」を募集しているため、転職を考えている方は調理師免許の取得を検討しておいた方がいいでしょう。
また調理師免許だけでなく、栄養士の資格も取得しておくと転職では有利になるでしょう。
特に国家資格である管理栄養士の資格を取得しておけば、調理関係で必要な資格はないと考えていいでしょう。
しかし介護業界で働くのであれば、万が一の時に備えて介護関連の資格を一つ取っておくと、業界への理解も深まり、転職活動でも有利になるでしょう。
介護業界で調理師の需要は高い？
正直なところ、小規模な介護施設であれば調理師の需要は低いです。
最近では食事はチルド食品で済ませる施設も多く、経営が厳しい施設では調理師や栄養士の採用の優先度は低いです。
しかし規模に応じて、介護施設では調理師や栄養士の配置人数基準が設けられているので、大規模の介護施設では調理師の求人も見つけることができます。
今後高齢社会が進む日本では、介護保険制度の見直しが進められ、様々な資格を持った人たちが介護業界で活躍できる環境が整備されていくことが予想されます。
そのため介護業界に興味のある方は、調理師として働くことも可能性の一つとして考えてみるといいでしょう。
調理師の給与はどれくらい？
調理師と言っても給与は一般の介護職員と変わらないケースがほとんどです。
しかし国家資格を取得していたり、栄養士関連の資格を持っていたりすると、別途手当がもらえて給与も上がってくるでしょう。
一般の介護職とは違い夜勤などが少ないので、手取りや少なくなりがちですが、土日出勤はあるのである程度給与は確保することができるでしょう。
給与は調理師に与えられる業務の幅によっても大きく変わってくるので、就職する際には金額だけでなく、任さられる業務についてもきちんと説明を受けるようにしましょう。
介護業界で働くのに向いている調理師は？
一般の店舗とは違って、毎日同じ利用者に食事を作ることが多いので、料理の感想や感謝を直接的に訊くことができます。
また利用者によっては疾患などから味付けを薄くしたり、かみ切りやすいように細かく食材を切ったりと、細かな気配りも必要となります。
作った料理を食べる人ともっとコミュニケーションを取りたい方や、人への気配りが上手な方におすすめの仕事といえるでしょう。
毎日の食事は利用者のQOLを向上させるためにも大切な要素なので、人を喜ばせることが好きな方にもぴったりなお仕事です。