介護業界で働く管理栄養士の業務内容・転職事情

食事補助をする介護士

管理栄養士の資格を取得した人の中には、介護業界で働く人も多いです。

特に老人介護施設では、国からも栄養管理の重要性が認められており、管理栄養士が働きやすい環境が整いつつあります。

しかし病院や学校で働く場合と比べて、介護業界は人手不足が顕著なので、施設によっては介護業務の一部が仕事に組み込まれることもあります。

そのため働く前に、主な業務内容は何なのか、そしてどこまで介護に関わるのか雇用主を確認するようにしましょう。

このページでは介護業界で働く管理栄養士の主な業務内容や、転職事情について解説しています。

介護業界で働く管理栄養士の主な業務内容

管理栄養士なので栄養・カロリーバランスを意識して、利用者が健康な生活を送れるような献立を作っていくことが主な業務です。

老人介護施設の利用者は高齢の方たちばかりなので、持病を抱えている人も多く、食べ合わせの悪い食材なども個人によってさまざまです。

そのため日ごろからヒアリングや体調に異変がないか確認をして、個人によって献立を変えるといった配慮が必要です。

また長期的に利用者が滞在する介護施設では、季節や年間行事に合わせてバラエティ豊かな献立を作っていくことも求められます。

介護施設は医療機関ではないので、摂生して健康を取り戻すということよりも、食事量を減らさずQOLを向上させることを目的に、日々の食事を管理していくことになります。

人を食事で幸せにしたい方などに向いているお仕事といえるでしょう。

直接的な介護業務はないの?

施設によっては管理栄養士にも介護業務をお願いするところもあります。

排泄のお世話やベッドの移乗など直接的な介護業務を任せるところは少ないですが、食事の介護などは管理栄養士が手伝う事業所も多いです。

また介護業務が振り分けられなかったとしても、嚥下能力の確認のために、食事をしている様子は見ておいた方がいいでしょう。

その他、食事後の食器片付けなども、現場の職員に任せるのではなく、管理栄養士が積極的に手伝うことが、円満な職場環境を維持するためには必要です。

残業はあるの?

基本的に管理栄養士の仕事は食事の管理なので、夕食が終われば仕事はありません。

そのため一般の介護士のように夜勤や、深夜まで残業があるというのは少ないです。

しかし食事の管理だけでなく、介護業務も振り分けられる施設であれば、管理栄養士としての仕事が業務時間外にずれ込むこともあります。

特に月末など来月の献立作りで忙しいときには、連日残業が続くこともあるようです。

しかし病院勤務などと比べて、合計の残業時間は少ないと考えていいでしょう。

介護業界での管理栄養士の主な勤務先

  • 特別養護老人ホーム
  • 老人介護保険施設
  • デイサービス

主な勤務先としては、利用者に食事を提供する機会が多い介護施設になります。

また最近では在宅訪問管理栄養士という新しい働き方もできており、在宅介護を利用している方の家に訪問し、栄養管理や献立の指導を行っています。

管理栄養士は介護業界での需要は高いの?

近年では介護関連の法律が改正され、一定の基準を満たす介護施設では管理栄養士の配置が義務付けられています。

そのため利用者の多い介護施設などでは、管理栄養士の募集も広く行われています。

また管理栄養士が一人の施設では、任される業務の量も多く責任も大きくなるので、初めて介護業界で働くのであれば規模の多い介護施設がおすすめです。

先輩たちの働きを見ながら、介護業界について学び、新しい勤務先を探してみるといいでしょう。

転職で有利になる資格は?

管理栄養士であっても、介護業界で働くのであれば介護関連の資格を取得しておくに越したことはありません。

緊急で人手不足になったときなど、介護職員として介護業務を手伝うことができれば、新しい職場でも重宝されることでしょう。

しかし介護関連の資格を持っていることで、日常的に管理栄養士の業務と介護士としての業務を任されてしまう恐れもあります。

そのため契約時に任せられる介護業務の範囲や、別途手当の有無など確認しておくようにしましょう。

管理栄養士・栄養士で違いはある?

管理栄養士は厚生労働大臣から免許を受けた国家資格であるのに対し、栄養士は都道府県から免許を受けた公的資格です。

そのため手当ての面で、管理栄養士の方が優遇されるケースはあるでしょう。

また管理栄養士は、病気を患っている方や高齢の方の栄養管理や食事指導に関する専門的な知識を学んでいます。

しかし栄養士は基本的に健康的な人の栄養管理を主な領域としているので、介護施設で働くにあたり、別途勉強しなければならないことも多いでしょう。

また今後のキャリアアップの面でも、栄養士よりも管理栄養士の方が昇進のチャンスは大きくなります。

栄養士の方で長く介護業界で働くのであれば、今後のことも考えて管理栄養士へのステップアップも検討しておいた方がいいでしょう。