介護職へ転職したいというときには離席書や職務経歴書を志望先の施設に送ることになります。
そのときに合わせて提出するのが送付状であり、添え状と呼ばれるときもある書類です。
この書き方をよく理解しておくことは転職活動をする上で欠かせません。
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目次
まず大切なのは送付状の目的を知ること
介護職への転職かどうかにかかわらず、まずは送付状の目的を知っておくことが重要になります。
送付状とは英語圏ではカバーレターと呼ばれているものであり、送付している書類について何が入っているのかを明確にするのが目的の書面です。
欧米で行われているビジネスマナーとして世界的に広がってきたものであり、ビジネスをする上で相手に書類を郵送するときには必ず添えるのがマナーになっています。
電子メールでの書類のやり取りも多くなりましたが、PDFファイルなどで書類を添付してメールで送るという場合にも送付状を添えるのがフォーマルなときには必須です。
このようなビジネス業界での基本的なマナーとして添えられているものであるという理解をしておくと、送付状の書き方についての基本が理解しやすくなります。
テンプレートから逸脱しないのが大切
送付状はあくまでビジネスマナーとして、送付している書類が何かを示すために添えるものです。
受け取り手としてはマナーがなっている人からの書類であるかという判断基準にすると共に、送付予定だった書類が抜け落ちていないかを確認するために使います。
そのため、特別に凝った書き方をする必要はなく、むしろ受け取り手が書類確認などをしやすいように配慮されているのがベストです。
転職活動を行っているときに準備する書類はアピール力を上げるために、テンプレートの使用を避ける傾向があります。
しかし、送付状に関してはテンプレートに従っていることがむしろ望まれるので気をつけなければなりません。
受け取り手が当然と考えているレイアウトになっていた方が、円滑に書類を受け取って確認することができるからです。
典型的な送付状のレイアウト
送付状は基本的なテンプレートが決まっているので、それに従って書くのが原則です。
まず、右上に日付を記入します。
送付する日付を記入するこが原則ですが、履歴書や職務経歴書の日付とも一致させておきましょう。
次に左上に送付先についてじの情報を記載します。
省略形は使用せずに全て正式名称で組織名をまず書き、その下に採用ご担当者様と書くのが基本です。
もし採用業務を行っている人と面識がある場合には、氏名を記載してしても問題ありません。
次に、送付先の右下に右詰めで送付者の情報を記入します。
住所、電話番号、メールアドレス、氏名という順番で記入するのが原則です。
そして、ややスペースを開けて中央に応募書類の送付についてというタイトルを書きます。
その下には順次、挨拶文、求人に応募する旨を記入するのが基本です。
拝啓で始めて基本的な手紙の挨拶文を書き、次の行にどのような媒体から求人を見つけてどのような職種に応募しようとしているのかを一文で記載します。
それから、下記の書類を送付させていただいたという趣旨の一文を付け加えて敬具で締めれば本文は終わりです。
最後に中央に記の文字を書き、その下に左詰めで履歴書1通、職務履歴書1通といった形で応募に必要な書類のリストを箇条書きします。
そして、右下に以上と記載したら送付状は完成です。
このような基本のレイアウトを踏襲して送付状を作成してあれば、ビジネスマナーができている人材として認めてもらうことができます。
簡潔な自己紹介とアピールを含めるのが効果的
送付状を作成するときには求人に応募する旨を記入した後、書類の送付についての断り書きをする前に少し自己紹介やアピールを記載しても構いません。
それを受け取り手が読んでくれるかどうかはわかりませんが、一言そこでアピールをしておくことによって、添付した履歴書や職務履歴書を読むときの相手の姿勢を制御することができます。
直前に働いていた介護施設の性質や担当してきた職務内容、介護業界での勤務経験の長さや転職経験などを簡潔に記載し、その経験を生かして貢献をしていきたいという意志を示しておくと好感を与えられます。
ただし、気をつけておきたいのは送付状の基本的な趣旨には合っていない記載内容になるため、それが中心になってしまってはならないということです。
一文か二文程度を目安にして、相手に一切のストレスを与えることなく読んでもらえるように記載することが必要になります。
必死にアピールしないと採用してもらえないのではないかと考えて、送付状でも必死に自分の能力について主張しようとする人もいますが、内容がくどくなってしまうとむしろ印象が悪化することになるので気をつけなければなりません。
送付状は簡潔に記載するという大前提を守ることだけは頭に入れておく必要があります。
業界外からの転職ならアピールも大切
ただし、業界外から介護職を目指すというときにはここで明らかにしておくのも効果的です。
現場のIT化を進めていると知り、エンジニアとして働いてきた経験を生かして貢献したいと考えているといった形で率直かつ効果的ににアピールができると、未経験であっても興味を持って書類に目を通してもらえるようになります。
履歴書などに同じ記載があっても問題はないので、最もアピールしたいことを一言で記載しておくようにしましょう。
手書きが良いというのは昔の話
転職をするときには書類は、できるだけ手書きで揃えた方が良いという考え方が昔から根強いのは確かです。
履歴書や職務経歴書はフォーマットに手書きをするというのが未だに標準的ですが、世界的に見れば手書きをすることの方が珍しくなってきています。
履歴書や職務経歴書については手書きでないと不利になる業界もないわけではありませんが、介護業界については問題はありません。
そのような細かなところにこだわっているよりも、むしろ戦力になる人材を確保することの方が急務になっているからです。
読み取りやすいパソコン印字の方がいいことも
送付状については手書きでない方が好ましいと考える傾向も生まれてきているので、むしろパソコンで書いて印刷した方が好印象になると期待できます。
印刷した文字を読むのに慣れている人が多くなっているからであり、手書きで秀逸な文字を書ける場合には手書きをしても良いですが、基本的にはパソコンで作成すると考えるのが無難です。
送付状は直接書類を持参するときには持っていかないのが原則
志望先の施設によっては履歴書や職務経歴書は、施設に直接持参するのが原則になっていることもあります。
送付状は書類を郵送するときに添えるものなので、直接書類を持参するときには持っていかないのが原則です。
予め履歴書や職務経歴書を送付した上で、面接当日にも別の書類を用意するように指示される場合もあります。
このようなときにも送付状は履歴書や職務経歴書に対してだけ作成し、面接に持参する書類については送付状は用意しません。
書類が汚れないようにクリアファイルに入れて封筒に封入して持っていくのが基本的な持参方法です。
転職の際のマナーとして添えるのが送付状
送付状はビジネスマナーとして転職の際には書き方や送り方を心得ていなければならないものです。
介護業界でも転職活動をするときには必要になることが多く、求人に応募するときには基本的なテンプレートに従って作成することが必要になります。
履歴書や職務経歴書のように手書きをする必要はなく、テンプレートに必要な情報を入力して添えれば問題はありません。
少しでも良い印象を与えるためには自己紹介やアピールを合わせて記入するのが効果的ですが、送付状の役割を念頭に置いてあくまで簡潔に記載するのを原則として一文か二文に収めるようにしましょう。