移動介護従事者(ガイドヘルパー)とは、全身性障害などが原因で、一人で行動するのが困難な方のサポートをするお仕事です。
2006年からは外出介護サポートが、市区町村の地域支援サービスに組み込まれたため、移動介護従事に従事するためには、市区町村の定める講習を受けなくてはならなくなりました。
市区町村によって受講資格や講義の内容は異なるので、ガイドヘルパーとして働きたい方は確認しておきましょう。
このページでは移動介護従事者の詳しい業務内容や、移動介護従事者で従事するための資格の解説をしています。
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目次
移動介護従事者(ガイドヘルパー)には資格が必要?
移動介護サービスを行うには、市区町村によって必要な資格は異なります。
特定の資格を持っていなくても、視覚障害者や知的障害者のサポートが認められている市区町村もあれば、特定の資格が求められる地域もあります。
また介護職員初任者研修を受講していれば、視覚障害者や知的障害者の移動支援は認められていますが、全身性障害を抱える方の援護は認められていません。
今後法改正によって、特定の資格取得は必須となっていくので、移動介護サービスに従事したいと考えている方は、各資格を取得するための研修を受講しておきましょう。
移動介護サービスに関する資格は大きく分けて3種類
移動介護サービスに従事するために必要な資格は、上記の3種類あります。
それぞれ介護・支援できる対象が異なるので、すべての研修を受講しておくのが理想的といえるでしょう。
移動介護従業者養成研修とは?
移動介護従業者養成研修では、視覚障害者や知的障碍者の支援に必要な知識・技術の他に、全身性障害を抱える方の支援に必要な知識を身に着けることができます。
※市区町村によっては全身性障害に関する課程のみの場合もあります。
市区町村によっては移動介護従業者養成研修を修了していなければ、全身性障害を持った方の支援ができないケースもあります。
受講資格や研修内容も市区町村によって異なるので、受講するまでに在住する市区町村の移動介護制度を確認しておきましょう。
ただ未経験の方で資格を取得していなければ、就職も難しいので受講しておくことをおすすめします。
全身性障害に関する課程内容は以下の通りです。
- ホームヘルプサービスに関する知識
- ガイドヘルパーの制度と業務
- 障害者福祉の制度とサービス
- 障害・疾病等の理解
- 障害者の理解
- 重度脳性まひ者等全身性障害者を介護する上での基礎知識
- 移動介護にあたっての一般的注意
- 移動解除の方法
- 生活行為の介護
同行援護従業者養成研修とは?
同行援護従業者養成研修とは、視覚障害者の移動支援、また外出先でのサポートを行うために、必要な知識とスキルを身に着ける研修です。
平成30年からは同資格を取得していなければ、視覚障害者の移動支援サービスに従事できなくなるので、現在働いている方も早めに受講した方がいいでしょう。
同行援護従業者養成研修には一般課程と応用課程に分かれており、応用課程を修了しておけば、サービス提供責任者として働くこともできます。
同行援護従業者養成研修については、以下のページで詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
行動援護従業者養成研修とは?
行動援護従業者養成研修とは、知的障害者の移動支援やサポートを行うために、必要な知識やスキルを身に着ける研修です。
こちらの資格も平成30年からは修了しているものしか、行動援護サービスに従事できなくなるので、早めに習得しておきましょう。
行動援護従業者養成研修は以下のページでも詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
複数の資格を取得しておくことで雇用機会拡大
このように移動介護サービスに関する資格はさまざまで、ホームヘルパーなど介護関連の資格との結びつきも強いです。
そのため複数の資格を取得しておくことで、あらゆる業務をこなせるようになり、職場でも重宝される存在となります。
別途手当が支給され年収が上がるだけでなく、就職や転職でも強くなるので、複数の資格を取得しておくことをおすすめします。
逆に移動介護サービスに関する資格を一つしか持っていない場合、いい条件で就職先を見つけるのは難しくなるので、時間を見つけてどんどん研修を受講するようにしましょう。
車の免許を持っておくと就職に強い
移動介護サービス関連の事業所へ就職する場合、車の運転免許証も持っておくと強いです。
特に大型車両の運転免許証を持っていると、職員の移動や利用者の移動に役立つので、職場でも重宝されるでしょう。
運転免許証を持っており、介護関連に興味のある方は、移動介護サービスへの転職も考えてみることをおすすめします。
移動介護従事者(ガイドヘルパー)の収入は低い?
正直なところ、移動介護従事者(ガイドヘルパー)の収入は高くありません。
市区町村によっては無資格でも従事できるため、どうしても基本給は低くなってしまうのです。
ただ移動介護は勤務時間が日中に集中するため、子育て中の主婦の方でも働き安いというメリットもあります。
また別途資格を取得していくことで、手当が増え、管理職への昇進の道も開けるので、収入を大幅にアップすることも可能です。
介護業界で一定の年収を得るためには、一つでも多く資格を取得していくことが重要となります。