介護業界では管理職を目指していくのに魅力があります。
適切なキャリアアップを行っていけば管理職になることは可能ですが、どのような魅力があるのでしょうか、転職も考慮して計画的に管理職を目指していきましょう。
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目次
モチベーションを上げるために管理職のメリットを知ろう
管理職への道のりは決して簡単なものではないので、険しい道を越えていくためのモチベーションを持つことが大切です。
そのために大切なのが管理職になるメリットを知ることです。
管理職になると現場の最前線からは離れることになり、基本的にはマネジメント業務に携わることになります。
担当している施設の収支管理を行って収益を挙げられるように画策を行ったり、働いているスタッフのシフトや雇用、評価等に関する管理を行うのも管理職の業務です。
勤怠管理や昇給および昇進に関わる審査にも従事することになります。
また、利用者に関する管理業務も管理職の責務であり、顧客リストを整え、それぞれの利用者や家族からの要望や苦情について取りまとめて対応を行うことが求められるのが基本です。
営業活動によって利用者を募ることも重要な役割
また、現場によっては営業活動によって利用者を募ることも重要な役割になります。
これに加えて重要なのが運営方針の策定であり、施設としてどのような方針に則って介護を行っていくかを定めて現場に周知させるのが仕事です。
エンゲージメントの向上のための目標設定や福利厚生についても考案することが求められます。
このように施設全体を取り仕切る立場になるのでやりがいがあるのが管理職です。
介護現場からは直接的に退くことになって介助などの実務を担うことはありません。
現場で働くのにストレスを感じていた人にとってはメリットになる点でしょう。
仕事をした結果が数字になって返ってくる
また、仕事をした成果が数字になってわかるのもメリットです。
収支が良くなっていったら自分の成果だと自負することができます。
また、従業員の離職率の低下や志望者数の増加もスタッフの管理や営業活動によってもたらされているものであり、数値化できるので成果が上がったのかどうかが一目瞭然です。
一方、収入に関しても一般的な介護職に比べると二割から三割程度は高くなるのが一般的なので、努力している分だけ稼げるという実感が得られるのもメリットになります。
管理職になるためには資格が必要か
管理職として働きたいと考えたときに資格が必要かはよく問題視されます。
結論から言えば勤務先の種類次第であり、かなりの数の現場では資格を必要としません。
有料老人ホームやデイサービス、デイケアセンターなどでは特に資格が必要とはされていません。
資格が必要とされる例を知っておく方が効率的であり、自分が管理職になりたいと考えている施設の種類でどんな資格が必要かを把握して、できるだけ早く資格の取得を行っておくのがキャリアアップの方針として適切です。
特別養護老人ホームの施設長になるには?
特別養護老人ホームでは施設長になりたい場合には、社会福祉施設長サービス管理研修を受講しなければなりません。
これを受講するためには社会福祉主事任用資格が必要になります。
介護老人保健施設で施設長になりたい場合には医師免許が必要ですが、もともと取得していない限りは改めて取得するのが難しいのが事実です。
グループホームで介護職に三年以上従事した経験が求められ、さらに厚生労働大臣が定めている研修を修了する必要があります。
訪問介護系の事業所長になるには?
訪問介護系のサービスでは介護福祉士の資格を保有しているか、介護職員実務者研修を修了していることが原則として必要です。
介護職員初任者研修を修了して実務経験も三年以上あるという人が管理職に就くことが可能であり、この他にも掲げられているいくつかの条件のうち一つ以上を満たさなければなりません。
典型的にはこのような管理職について要件が定められていますが、主任など施設全体の責任者ではない場合には資格は要求されないのが原則です。
しかし、施設内規則や習慣として資格がある人を優先することもあるので注意しなければなりません。
管理職が不足している介護業界
介護業界で管理職を目指す上で知っておくと良いのが、現場では管理職が不足しているという事実です。
比較的厳しい要件があるために管理職が不足気味になっています。
要件を満たしていたとしても人材として有能でなければ介護施設が倒産してしまうリスクがあるのも確かであり、資格はあくまで前提条件でしかありません。
このような状況が生まれている背景として中高年になってから転職して介護業界に入ってきた人が多く、基礎的な知識から現場での実務力まで広くカバーしていて、さらにマネジメント能力がある人があまり現場にいないという事情があります。
管理職から現場に戻る人も多い
また、介護に憧れを持って業界入りを果たした人の場合には高齢者などとのコミュニケーションを取るのをやりがいとしていて、管理職になろうという上昇志向があまりない傾向があって、管理職が不足気味になっているのが現状です。
現実的には一度は管理職になったものの、やはり現場で介護業務に直接従事していた方が性に合っていると判断して現場に戻る人もしばしばいます。
このため、管理職を希望して介護業界で働くのは合理的であり、十分に準備をしてから目指せば管理職になれる可能性は大いにあるのです。
求められているスキルにも着目
介護職で管理職を目指すときには現場で求められているスキルについてよく理解しておかなければなりません。
基本的には施設全体を統括するリーダーとしての資質が求められるのが管理職です。
施設に勤めている従業員全体をチームとしてまとめ上げて統一された待遇で扱うことが求められます。
リーダーとしての素質が必要
特に重要なのがモチベーションやエンゲージメントを維持することであり、そのために個々の介護職とのコミュニケーションを盛んにして不満を解消するための方針を立てていくことが必要です。
リーダーシップを発揮するのは必須ではなく、主任などの下位の管理職に任せておくこともできます。
重要なのは人徳があって誰からも信頼される存在であることです。
施設全体の方針を立てる必要があるため、ただ現場についての知識や経験を持っているだけでは管理職は務まりません。
介護に関わる法令や介護保険などについての知識や、経営に関するノウハウについても熟知していなければならないのが管理職です。
転職するときの注意点とは
介護業界で管理職を目指すときに転職をするのは効率的な方法です。
現場で管理職がいなくて困っていることが多いため、求人としてもよく見かけられるようになっています。
しかし、直接管理職に転職するのはリスクが高く、ハードスケジュールで突然働くことになってしまう負担が大きく感じられがちです。
転職するときには管理職候補として採用する求人や、管理職補佐の業務を担う求人を選ぶのが無難であり、その後に昇進して管理職になると円滑に仕事を進めることができます。
ワンクッションを置くことによって現場について詳しく知るための期間を確保できるのも魅力です。
資格とスキルを生かして管理職へ
管理職になればやりがいが多くて給与も高くなるという魅力があります。
それをモチベーションにして資格を取得し、スキルも磨いて管理職を目指すというのが合理的です。
施設の種類によって必要とされる資格が定められていますが、資格を必要としていない職場でも資格やスキルがあれば優遇されるのは明らかでしょう。
現実的にはリーダーとしての資質が求められているのが管理職です。
転職によって効率良く管理職になれるため、キャリアアップを行って求人を探すことが合理的と言えます。
しかし、現場に順応するための期間を確保するために管理職候補などの立場でまずは転職してから昇進するのが安全策です。