介護職は意外と体力が必要な仕事が多いため、事前に仕事内容を確認しておくことが大切です。
事前に介護職に関する理解度を高めておけば、適性不一致が起こりにくくなります。
介護職へ転職する人に向けて注意すべきポイントをいくつか紹介するので、適性度をチェックしてみてください。
※本ページにはPRが含まれます。
目次
介護職はどのような仕事をするの?
具体的な仕事内容はポジションや職場によって異なりますが、基本的には高齢者の食事・歩行・入浴・排泄といった身の回りの世話をサポートします。
高齢者ごとに要介護レベルが違うため、サポートする部分は人それぞれです。
例えば歩行や食事を自分で行える高齢者に対しては、入浴や排泄といった1人でできない部分だけサポートします。
こうすることで高齢者の身体機能の維持・向上を図り、いつまでも健やかに過ごせるようにするのが介護職の主な目的です。
介助を行う際、職員は高齢者の体をしっかり支える必要があります。
事前に介護職の仕事内容を確認してみると、体力が必要な職種であることが分かるでしょう。
「給料が安い」という噂は嘘?
転職をする場合、仕事内容と並んで給料も気にする人が多いポイントです。
介護職の平均年収は300~350万円で、月給に換算すると約22万円となります。
実は「介護職の給料が安い」という噂には誤解があります。
なぜなら介護職で管理職に就いている人なら、年収500~600万円を実現している人が非常に多いからです。
介護職は努力すれば昇進や給料アップできる職種なので、給料が安過ぎることはありません。
無資格でも正社員になれる介護職は、転職先として選ばれることが多いです。
一般企業の方が平均収入は高いけど…?
例えば介護職に転職したばかりの職員が2名(月収20万円)と、管理職が1名(月収50万円)いたとしましょう。
一般企業では月収30万円の一般社員、35万円の係長、40万円の部長がいたと仮定します。この時、介護職の平均月収は30万円、一般企業は35万円です。
介護職は未経験者が多いため、平均月収を下げる人の割合が多くなっています。
一方の一般企業はそんな簡単に社員を採用しないので、1人当たりの月収が高いです。
平均月収を下げる人が少なく、一見すると給料が高いように見えます。
しかし、実際は介護職の管理職の方が月収が高いことも少なくありません。
このように平均月収及び平均年収には意外と知られていない秘密が隠されているので、くれぐれも勘違いしないでください。
介護職は長く続ければ一般企業並みに収入を貰える職業です。
こんなにあるの?介護施設のさまざまな種類
3種類のタイプ
実は介護職にはさまざまな種類があり、主に
- 入所型
- 通所型
- 訪問型
の3つのパターンがあります。
「入所型」はその施設に入居している高齢者を24時間体制で介助するため、1人1人との関係性を築きやすいです。
特別養護老人ホーム・有料老人ホーム・ケアハウスといった施設が入所型に分類され、施設によって要介護レベルが異なります。
「通所型」は「デイサービス」と呼ばれることもあり、高齢者が決まった時間だけ施設に通うタイプです。
介助する時間が限られているので、ある程度勤務時間が決まっています。
最後の「訪問型」は高齢者の自宅へ職員が訪れて、食事や入浴などのサポートを行う方法です。
その人の状態に合わせてサービス内容を適宜変更できるため、最も自由度が高くなっています。
自由度が高い分、職員の優れた知識と技術が求められる傾向にあります。
介護施設の種類
さらに入所型を細かく分類すると、
- 特別養護老人ホーム
- 有料老人ホーム
- 介護老人保健施設
- 介護療養型医療施設(療養病床)
- ケアハウス
- グループホーム
といった種類があります。
「特別養護老人ホーム」は要介護レベル3以上の入居者が暮らしています。
最期の時まで施設で暮らせるため、職員と入居者の関係性が深いです。
「有料老人ホーム」は高齢者が暮らしやすいように造られた集合住宅で、給料が高い傾向にあります。
施設に所属している職員の介護サービスが受けられる「介護型」、介護を外部のサービスと契約する「住宅型」、介護が必要になれば退去する「健康型」の3パターンが展開されています。
「介護老人保健施設」は入所期限が最長3ヶ月となるため、対応する人が定期的に変わるタイプです。
リハビリを主な目的としているので、医療に関する知識が求められます。
「介護療養型医療施設」も医療の知識が必要ですが、重症患者が入居している違いがあります。
「ケアハウス」は60歳以上で身寄りのない人、「グループホーム」は認知症を患っている高齢者が集団生活を行っています。
自分で身の回りのことができる人も多いので、体力よりコミュニケーション能力が重要なポイントとなるでしょう。
ちなみに、通所型は「デイサービス」と「デイケア」の2種類があります。
デイケアは体の機能回復に重点を置いているので、レクリエーションの内容に多少の違いがあるようです。
介護職へ転職する際、チェックするポイントはココ!
先程介護施設の種類を述べましたが、職場によっても待遇は全く違います。
求人をチェックする時は給料や入居者とスタッフの特徴に着目すると、自分に合った職場が見つかりやすいです。
まず、給料は目先の金額だけではなく
- ボーナスの有無
- 試用期間の長さ
- 昇進できるか
という3点を確認することが大切です。
給料が高い求人はボーナスが安いケースもあるため、合計金額を算出すると良いでしょう。
一般的に試用期間は3ヶ月程度ですが、6ヶ月~1年に設定している施設もあります。
試用期間が長いと給料の安い時間が続くため、事前に確認する必要があるのです。
努力すれば昇進できる施設なら初任給が安くても、将来的に稼げる可能性があります。
入居者と職員の状況もチェックしておこう
その他に
- 入居者の特徴:人数・要介護レベル・男女比率
- 職員の特徴:人数・年齢・男女比率・ベテランと新人の割合
を確認すると良いかもしれません。
入居者が少ない場合は1人1人と接する時間が長くなるため、丁寧に対応できる可能性が高いです。
逆に入居者が多い施設はさまざまな仕事を学べることが特徴となります。
人によって向き不向きがあるので、どちらが自分に合っているか検討してみてください。
介護職は閉鎖的な職場となり、職員同士の関係性が働きやすさに深く関わってきます。
自分と同じ年代、または同性が多い職場なら話が合いやすいです。
ベテラン職員の多い施設は人材を育成できている証拠なので、ホワイト企業の可能性が高いと言えるでしょう。
【よくある質問】資格がなくても働ける?男性でも採用される?
結論から述べると介護業界は人材が不足しているので、無資格者・未経験者・男性でも採用される可能性は十分にあります。
無資格でも転職できますが、採用された後に「介護職員初任者研修」の受講を求められるケースが多くなっています。
これは合計130時間介護の知識や技術を高める研修に参加すれば、1~3ヶ月で資格を取得できるシステムです。
研修が終了した時に筆記試験があるものの、しっかり勉強していればそれほど難しくありません。
その他に介護福祉士やケアマネージャーなどの高度な資格もあるため、積極的に挑戦してください。
資格取得者に対して給料がアップするケースが多いので、メリットが豊富です。
女性高齢者は男性職員に排泄や入浴の介助をされることに抵抗感を抱く人が多いため、施設を選ぶ時は注意しましょう。
先程述べたように入居者の男女比率をチェックし、男性が多い施設へ行けば採用される確率が高いです。
力仕事が多い介護職は男性職員の需要が高いので、男性職員が少ない施設も狙い目と言えます。
やりがいがあり、努力次第で自分の能力を高められる仕事です!
「介護職はきつい」と考えている人もいるかもしれませんが、それは半分正解で半分不正解です。
高齢者の役に立つことにやりがいを感じている職員が多く、体力とやる気があれば高待遇な職場と成り得ます。
そのためには応募する前に仕事内容や施設の種類を確認することが重要です。
介護職限定の転職サイトが展開されているので、1度チェックしてみると良いでしょう。
社風やスタッフの人柄など、一般的な転職サイトでは得られない情報を教えてくれる可能性があります。
今回紹介した注意点を理解していれば転職してから「やっぱり介護職はきつい」と後悔することがなく、失敗を未然に防げます。