ブラック・3K・いじめというのは介護業界について話題に上げるとしばしば耳にする言葉です。
明らかに誰もが働きたくないような業界に思えてしまいますが、現実的には働いている人も大勢います。現場の実態はどのようになっているのでしょうか。
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目次
ブラックで3Kかどうかは本人の捉え方次第
ブラックで3Kというのは介護業界の勤務環境としてよく知られているものです。
確かに介護が日本で事業として広まってきた頃にはこのような状況があったのが事実です。
サービス残業の連続になっているにもかかわらずに給料が低く、いわゆるきつい、汚い、危険の三拍子が揃っている現場で働かざるを得ませんでした。
しかし、労働環境の改善についてどの業界でも積極的に行わなければならない状況が生まれ、介護業界についても大きな変革を遂げてきています。
3Kかどうかは個人の捉え方による部分が大きい
3Kであるかどうかについては本人の捉え方次第であり、大したことはないという認識をする人が多くなってきているのが現状です。
仕事がきついというのはどの現場でもよくあることであり、介護業界に限ったことではありません。
体力的には車椅子に乗せるのに高齢者を抱えあげなければならなかったり、身体を起こしてあげるために力を必要としたりすることがあるのは確かです。
また、立ち仕事が多いので腰痛になってしまう人もいないわけではありません。
それがきついと感じるかどうかはケースバイケースであり、人によってはコンビニで品出しをしたりレジ打ちをしたりするのに比べると重労働ではないと感じることもあります。
汚いかどうかについては、確かにトイレ介助やおむつの交換をするのが汚いと感じることもあるはずです。
しかし、自分の子供のおむつ交換をするのに慣れてしまうように、仕事に慣れてしまえば汚いという印象を受けなくなっていきます。
介護職って危険なの?
危険かどうかについては賛否両論ですが、インフルエンザウイルスやノロウイルスなどへの集団感染のリスクが高い場所であるのは確かです。
しかし、集団で行動している限りは避けられないリスクであり、介護職を守るためにアルコール消毒やマスクの支給なども行っていることが多いので、リスクは低減されていると考えることもできます。
3Kでないかどうかは本人の考え方には依存しますが、決して誰もが明らかに3Kと感じるような実態はなくなっているのが現状です。
いじめがあるのは嘘ではないけれど人脈の作り方次第
介護現場ではいじめが多いということもよく噂されていますが、これに関しては嘘ではありません。
現場によっては声が大きくて職場全体を牛耳っているようなスタッフがいて、その人に気に入られないようなことをしてしまうといじめにあってしまうという場合もあります。
介護業界全体を見るといじめは着実に減ってきているのが現実であり、直接的ないじめが原因で退職したり転職したりする人は減ってきているのが事実です。
人間関係が原因で退職や転職を考える人はいますが、明らかないじめが横行しているのが原因ということはあまりありません。
どのような職場でも、人同士の性格の不一致によって仲が悪くなってしまうことはよくあります。
特にコミュニケーションを密に取って働かなければならないのが介護現場の特徴なので、少し仲が悪くなったのが原因で現場に居づらくなってしまって退職や転職を検討するということがあるのです。
介護職は女性が主体の職場
また、女性が中心的になっている職場というのもこの点に影響しています。
噂話が瞬く間に広がってしまいやすい傾向があるため、些細なミスやうっかりした言動が広まって人間関係を悪くしてしまうリスクが高い現場も少なくはありません。
しかし、このようなリスクがある現場だと理解して介護業界に入り、人脈作りを重視して職場生活を始めるようにすれば問題が生じることはほとんどないのが実情です。
初期の印象は特に大きな影響を与えやすいということも念頭に置いておけば、いじめにあって失敗することはあまりありません。
新たな3Kという説も広がる現状
介護業界についての3Kなどの悪い印象を払拭するため、新たな形で3Kを定義する傾向も生まれてきています。
きつい、汚い、危険という3Kから別のものに切り替えて宣伝をして印象を変えてもらおうという動きがあるのです。
様々なパターンがありますが、代表例として挙げられるのが感謝、感動、感激というものや、かっこいい、クリエイティブ、キャリアアップといったものがあります。
介護職の魅力的な部分を3Kにすることによって印象を良くしようとしているのが特徴です。
また、少し変わった3Kとして、根拠に基づく介護の実施、管理職不足、規模拡大といったものもあります。
医療と同様に根拠に基づいて科学的な考え方で介護も行えるようになってきているため、知識を付けて自分なりに考えて合理的な介護を行えるやりがいが生まれてきていることを示しているのが、根拠に基づく介護の実施の意味です。
また、管理職が不足していることからリーダーシップがあってマネジメント能力もある人材なら出世が可能な業界になっていることを示しています。
そして、介護サービスの質の向上を目指すために企業規模の拡大が図られている状況があり、結果として給与や福利厚生などの待遇が改善されていく傾向があることを示しているのです。
このような魅力にあふれる業界になってきているのが介護業界の実態となっています。
4Kと考えた四つ目の給料の問題
介護業界の実態として一つだけ未だに大きな問題となっているのが給料の低さです。
国によって定められている介護報酬の水準が高くないことから、必然的に介護施設が手に入れられる収入額が減ってしまって給料を上げられない状況があります。
この点に関しては徐々に本人の努力次第という様相が強まってきました。
平均的に見れば給与水準は高くないのは確かですが、働き方次第で十分に高い年収を確保できている人も増えてきてるのが実情です。
管理職になったり、手当の多い資格を取得したり、ダブルワークをしたりして稼ぐことにより問題を解決する人が増えてきています。
また、転職によって給与が上がるケースも多いことが知られるようになり、経験や資格を武器にした転職により給料を上げるのに成功している事例も多くなっているのが現状です。
職場選びが重要な介護業界
介護業界について言われてきたほとんどの問題は職場によっては完全に排除されているわけではありません。
職場の選び方次第でブラックか、3Kと言われるような実態があるか、いじめが横行しているかといった点に大差があります。
魅力的な労働環境を手に入れるためには転職のときの職場選びが肝心です。
そこで選び間違ってしまったとしても、速やかに転職をして新たな職場で働くことを決断すれば問題はありません。
人材が不足している業界なので転職は比較的容易というメリットがあります。
職場選びで成功すれば理想的な働き方を実現することは難しくありません。
実態を知れば魅力が大きい介護業界
介護業界では長らくブラックで3Kでいじめが多いという現場が多く見られていました。
しかし、環境改善へ向けた取り組みが行われてきた影響により、サービス残業に追われるような職場や、きつい、汚い、危険といった状況が明白な現場はほとんどなくなっています。
全くきつさも汚さも危険性もない職場はありませんが、それは他の業界で働いていても同様のことです。
本人の捉え方次第で3Kかどうかが分かれるようになってきています。
いじめも横行していることは少なくなっているので、自分に合った職場を選んで人脈作りをすれば問題ありません。
職場選び次第という面もありますが、間違ってしまっても転職すれば容易に解決できるのが現状です。