介護業界で働くあん摩マッサージ師の業務内容・給与・転職事情

リハビリルーム

近年では介護業界で働くあん摩マッサージ師の数も増えてきています。

あん摩マッサージ師であれば一定期間実務経験を積めばケアマネージャーの資格を取得することができ、機能訓練指導員としても働くことができます。

またマッサージ師として働くよりも、年収アップやキャリアアップを目指せるため、介護業界へと転職する人も多いようです。

そこでこの記事では介護業界で働くあん摩マッサージ師の業務内容や、転職時の待遇などを解説していきます。

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あん摩マッサージ師の主な業務内容

あん摩マッサージ師は、あん摩・マッサージ・指圧によって、筋肉や関節の治療を行うのが主な業務です。

介護業界で働く場合でも、利用者にあん摩マッサージを行い、疲れや痛みを取り除いてあげることが主な業務となります。

また介護士としての業務もこなさなければならず、食事や移動のサポートだけでなく、排せつや入浴の介助もしなければなりません。

業務内容としては一般のあん摩マッサージ師よりも、ハードになる面も増えてくるでしょう。

ケアマネージャーとしてキャリアアップ

介護業界で一定期間実務経験を積めば、ケアマネージャーの資格や介護職員実務者研修などを受講することができます。

これらの資格とあん摩マッサージ師の資格を持っていれば、介護業界で働く上で困ることはないでしょう。

また介護職員実務者研修を受講すれば、介護福祉士の資格取得も目指すことができ、2つ目の国家資格を取得することも可能です。

介護業界であればどんどん資格を取得して、キャリアアップを目指すことができるのも大きなメリットです。

機能訓練指導員として働く場合

あん摩マッサージ師であれば、通所型の介護施設で機能訓練指導員として働くこともできます。

作業療法士や柔道整復師などの資格を持っている方は、訓練指導員の資格も取得することができ、利用者に機能訓練の指導をすることができます。

最近では機能訓練指導員の需要も高まっており、特別養護老人ホームでは必ず一人は機能訓練指導員を配置することが義務付けられているので、転職でも有利になります。

あん摩マッサージ師の資格を活かしたいのであれば、機能訓練指導員への転職も考えてみるといいでしょう。

あん摩マッサージ師として働くより年収は高い?

マッサージ店や治療院で働くあん摩マッサージ師は、70%以上の人が月収25万円未満と決して高いとはいえません。

開業した人でも約35%の人が月収10万円以下となっており、安定した収入を保つのは難しい仕事といえるでしょう。

基本的にあん摩マッサージ業務は、国家資格を取得したあん摩マッサージ師しかできないことになっていますが、リラクゼーションや足つぼマッサージなどは無資格でも業務できるので、顧客を確保することが難しいのです。

また一昔前の人たちの中では、あん摩といえば盲目の人を指すと認識している人も多く、正しく認知されていないことも大きな要因となっています。

しかし介護業界であれば、夜勤や休日出勤手当など貰うことで、月収25万円以上稼ぐことも可能で、別途資格手当の出る事業所であれば年収アップが望めます。

今後介護関連の資格を取得していくことで、更なるキャリアアップも望むことができるので、年収を上げるために介護業界へ転職する人も多いようです。

あん摩マッサージ師の求人は多い?

機能訓練指導員の求人を行っている介護施設では、あん摩マッサージ師の資格を必要とするところが多いです。

しかしあん摩マッサージ師だけでなく、理学療法士や作業療法士などの資格取得者も応募要項に入ってくるので、待遇の良い介護施設では倍率も高いと考えていいでしょう。

また機能訓練指導員ではなく一般の介護士であれば、介護資格を持っていなくても応募することができ、国家資格を取得しているとなれば転職は有利に進みます。

いきなり機能訓練指導員として働くのは難しいという方は、まずは一般の介護職を経験して、機能訓練指導員へとキャリアアップするといいでしょう。

介護関連の資格は実務経験を積めば受験できるものが多いので、資格取得を目指すならまずは経験を積むことをおすすめします。

介護業界で働く際に多い悩み

直接介護への精神的な抵抗がある

あん摩マッサージ師が介護業界で働く際に一番の障壁となるのが、直接的介護業務に対する精神的なストレスです。

あん摩マッサージ師の授業では、患者のマッサージを行うことはあっても、排せつや入浴の介助を行うことはありません。

生理的に他人の排せつ物を汚いと感じてしまい、精神的なストレスを感じる方が多いようです。

機能訓練指導員になれば直接的な介護業務は少なくなりますが、介護士であれば必ず直接的な介護業務に従事しなければならないので相応の覚悟をしておきましょう。

いきなり現場で働くのではなく、介護職員初任者研修などを受けて、事前に知識を手に入れておくことも大切です。

高齢者介護への正しい認識が必要

介護業界で働くあん摩マッサージ師の中には、介護への正しい認識が持てずに混乱する方も多いようです。

あん摩マッサージ師は患者の痛みを取り除き、治療することが目的となります。

しかし介護では利用者のQOLを向上させ、幸福感を与えることが主な業務となります。

そのため治療だけでなく、利用者の意志や気持ちを尊重することが大切になるのです。

介護業界で働くのであれば、自分の考えややり方を突き通すのではなく、先輩たちの意見を聞きながら、利用者の要望を応えていくことが重要となります。