毎年10月に行われるケアマネージャー資格試験は、合格率が低く、狭き門と言われています。
毎年試験を受けているけど、なかなか合格できない!なんて人もいるのではないでしょうか。
今回はケアマネージャー試験の合格率はどれくらいなのか、最近の傾向と今後の予想をしていきます。
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目次
第19回ケアマネージャー試験は合格率最低を記録
ケアマネージャー試験は毎年10万人以上が受験し、だいたい2万人以上の合格者を出します。
その年によって合格者数の増減が大きく、2014年度の第17回ケアマネージャー試験では33万人ほどの合格者がいました。
合格率はだいたい15%から19%ほどを記録しており、ケアマネージャー試験の難易度の高さがわかります。
しかし、気になる前年度2016年第19回ケアマネージャー試験は、受験者数131,438人で合格者数16,280人を記録し、過去最低の合格率13.1%を記録しました。
下の表が過去5年分の受験者数、合格者数、合格率です。
受験者数 | 223,29人合格者数 | 合格率 | |
第14回 | 145,529人 | 223,29人 | 15.3% |
第15回 | 147,083人 | 270,95人 | 19.0% |
第16回 | 144,397人 | 223,22人 | 15.5% |
第17回 | 174,974人 | 335,35人 | 19.1% |
第18回 | 134,539人 | 209,24人 | 15.5% |
第19回 | 123,585人 | 162,80人 | 13.1% |
ケアマネージャー試験合格率は徐々に低下傾向にある
ケアマネージャー試験の受験者数、合格者数、を見てみると、試験合格率は徐々に低下していることがわかります。
1998年に行われた第一回ケアマネージャー試験は受験者数207,080人のうち、合格者数91,269人となっており、合格率は44.1%を記録しています。
そこから合格率は30%代、20%代と下がっていき、2012年に行われた第15回ケアマネージャー試験では15.3%と遂に合格率が20%を下回るようになりました。
受験者数は第一回からそこまで変化はないものの、合格者数は年々低下していることから見ても、ケアマネージャー試験の合格率が着実に低下していることがわかります。
もっとも合格者数が多いのは介護福祉士
合格者の中で最も多い職種は介護福祉士です。
前年19回の試験でも、合格者数108,12人と全体の66.4%を占めました。
介護福祉士は介護職に関して深い理解があり、職務経験も長いので、合格率が高くなるのも頷けます。
ちなみに都道府県別に合格者数を見ると、愛知県が16.8%、東京都が16.6%、埼玉県が16.4%と介護士人口が多い都県が高い合格率を記録しました。
一方で青森県7.8%、長崎県9.0%、沖縄県・秋田県9.3%などの県が低い合格率を記録しました。
都道府県によって約9%もの差があることがわかります。
ケアマネ試験の合格基準は?
ケアマネージャー試験は、「介護支援分野25問」「保険医療・福祉サービス分野35問」それぞれで70%以上問題に正解しなければなりません。
1問は1点で、問題の難易度によって合格ラインが変わるので、一概に何点取れば合格できるというものはありません。
しかし、最低でも「介護支援分野25問」で13点以上、「保険医療・福祉サービス分野35問」で20点以上は正解しなければ合格できないでしょう。
2014年の試験までは、職種ごとに問題が設けられており、問題が免除されることもあったのですが、現在ではすべての職種の人が決められた試験問題を受けることになっています。
今年のケアマネージャー試験状況は?
それは今年のケアマネージャー試験の合格率はどれくらいになるのでしょうか。
2017年11月09日現在、すでに回答速報は出されているので、受験された方は自己採点をしてみましょう。
合格発表日は2017年11月28日です。
第20回ケアマネ試験の受験者数と合格基準点は?
今年2017年に行われた第20回ケアマネージャー試験は前年より7,000人増加し、131,438人となりました。
これは、2018年度から受験資格が厳しくなり、ケアマネ試験受験資格が厳しくなったことで、今年に試験に合格しておきたい!という人がたくさんいたためだと考えられます。
2018年からケアマネ試験受験資格が厳しくなる?
現在ケアマネージャー試験を受けるためには、介護職で5年以上の実務経験が必要とされていたので、最短で5年で資格を取得することができました。
しかし、受験資格が厳しくなったことで、介護福祉士として5年働かなければ受験できなくなってしまいました。
介護福祉士になるためには、3年の実務経験が必要となってくるので、ケアマネージャー試験を受験するためには最短で8年の実務経験が必要になるということです。
現状受験者数で大きな割合を占めるのは介護福祉士ですが、介護福祉士ではない人はこれから介護福祉士資格を取得、その後5年実務経験を積まなければなりません。
今後ケアマネージャーになるハードルは上がる
ケアマネージャー試験の合格率は年々低くなっており、今後も上がることはないでしょう。
ケアマネージャーが飽和しないようにするための施策と考えられますが、ケアマネージャー経キャリアップしようと考えている人からすると、厳しいものになることは間違いありません。
また、試験の受験資格も来年から厳しくなるので、その点でもケアマネージャーになるハードルは上がっていくでしょう。