介護職員実務者研修とは、介護士としてのキャリアを積むためには必須となる資格です。
介護職員初任者研修の次のステップにあたる資格で、介護職員実務者研修を修了することで介護福祉士の国家試験を受験することができます。
待遇の向上や今後のキャリアアップを考える上でも、介護業界で働くなら必ず取得しておくべき資格といえるでしょう。
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目次
介護職員実務者研修はどんな資格?
介護職員実務者研修とは、介護の基本的な知識を習得した方が、より実践的な知識と技術を身に着けるための研修です。
無資格でも受講することはできますが、全く介護の経験がない方は、まずは介護職員初任者研修を受講し、介護職員実務者研修を受けるといいでしょう。
介護職員実務者研修を受講することで、業務の幅を広げることができ、国家資格である介護福祉士の受験資格も得ることができます。
今後、介護業界で働こうと考えている方は、まずは「介護職員初任者研修」と「介護職員実務者研修」を受講するようにしましょう。
介護職員実務者研修を修了するメリット
介護福祉士の受験資格を得られる
先ほど説明した通り、介護職員実務者研修を受講することで、介護福祉士の受験資格を得ることができます。
介護福祉士の試験は毎年1月に実施されるので、介護福祉士の受験を考えている方は、12月までに修了できるように計画を立てておきましょう。
また介護福祉士は、介護職員実務者研修を修了していることの他に、実務経験が3年以上、従事日数が540日を超えていることが受験資格となります。
サービス提供責任者になれる
介護職員実務者研修を修了することで、サービス提供責任者として働けるようになります。
サービス提供責任者とは、訪問介護事業所に必ず一人は配置しなければならない役職で、ヘルパーとの連絡や、シフトの調整など管理を請け負う業務です。
サービス提供責任者になると、別途手当が支給され、給与面での待遇が向上する可能性があります。
介護職員実務者研修でなくてもサービス提供責任者の役職に就くことはできますが、介護職初任者研修しか受けていない人が就いた場合、事業所の介護報酬が30%カットされるように法律で制定されています。
そのため訪問介護事業所では、介護職員実務者研修を修了した人の需要が年々高まってきているのです。
雇用機会の拡大という面でも、介護職員実務者研修を修了しておくと有利になります。
医学知識や技術を体系的に学ぶことができる
介護職員実務者研修では、医学知識や医療制度、そして実践的な技術を演習によって体系的に学ぶことができます。
介護職員実務者研修を修了しただけでは、実際に現場で医療行為を行うことはできませんが、将来的に医療技術も身に着けたいと考えている方は、介護職員実務者研修で基礎知識を身に着けておくといいでしょう。
医療行使を行うために必要な「認定特定行為業務者認定証」を持っている方は、介護現場でも重宝され、就職・転職が有利になります。
介護職員実務者研修を受講するには?
介護職員実務者研修は、自治体が指定する専門のスクールに通うことで受講できます。
スクールによって受講期間や受講方法、そして費用が異なるのであなたが一番通いやすいスクールを選ぶようにしましょう。
また介護職員初任者研修や、ホームヘルパーの資格を取得している方であれば、一部の講義が免除となり、費用も安く抑えることができます。
受講科目
介護職員実務者研修では以下の科目を受講することになります。
受講科目 | 受講時間 |
---|---|
人間の尊厳と自立 | 5時間 |
社会の理解Ⅰ | 5時間 |
社会の理解Ⅱ | 30時間 |
介護の基本Ⅰ | 10時間 |
介護の基本Ⅱ | 20時間 |
コミュニケーション技術 | 20時間 |
生活支援技術Ⅰ | 20時間 |
生活支援技術Ⅱ | 30時間 |
介護課程Ⅰ | 20時間 |
介護課程Ⅱ | 25時間 |
介護課程Ⅲ | 45時間 |
発達と老化の理解Ⅰ | 10時間 |
発達と老化の理解Ⅱ | 20時間 |
認知症の理解Ⅰ | 10時間 |
認知症の理解Ⅱ | 20時間 |
障害の理解Ⅰ | 10時間 |
障害の理解Ⅱ | 20時間 |
こころとからだのしくみⅠ | 20時間 |
こころとからだのしくみⅡ | 60時間 |
医療的ケア | 50時間 |
合計 | 450時間 |
有資格者の受講時間
すでに介護職員初任研修やホームヘルパーの資格を取得している方は、以下のように受講時間の免除を受けることができます。
受講科目 | 初任者研修 | ホームヘルパー1級 | 2級 | 3級 |
---|---|---|---|---|
人間の尊厳と自立 | 免除 | 免除 | 免除 | 免除 |
社会の理解Ⅰ | 免除 | 免除 | 免除 | 免除 |
社会の理解Ⅱ | 受講 | 免除 | 受講 | 受講 |
介護の基本Ⅰ | 免除 | 免除 | 受講 | 受講 |
介護の基本Ⅱ | 受講 | 免除 | 受講 | 受講 |
コミュニケーション技術 | 受講 | 免除 | 受講 | 受講 |
生活支援技術Ⅰ | 免除 | 免除 | 免除 | 免除 |
生活支援技術Ⅱ | 免除 | 免除 | 受講 | 受講 |
介護課程Ⅰ | 免除 | 免除 | 受講 | 受講 |
介護課程Ⅱ | 受講 | 免除 | 受講 | 受講 |
介護課程Ⅲ | 受講 | 受講 | 受講 | 受講 |
発達と老化の理解Ⅰ | 受講 | 免除 | 受講 | 受講 |
発達と老化の理解Ⅱ | 受講 | 免除 | 受講 | 受講 |
認知症の理解Ⅰ | 免除 | 免除 | 受講 | 受講 |
認知症の理解Ⅱ | 受講 | 免除 | 受講 | 受講 |
障害の理解Ⅰ | 免除 | 免除 | 受講 | 受講 |
障害の理解Ⅱ | 受講 | 免除 | 受講 | 受講 |
こころとからだのしくみⅠ | 免除 | 免除 | 免除 | 受講 |
こころとからだのしくみⅡ | 受講 | 免除 | 受講 | 受講 |
医療的ケア | 受講 | 受講 | 受講 | 受講 |
合計 | 320時間 | 95時間 | 320時間 | 420時間 |
マネージャー職に就きたいなら介護職員実務者研修を修了しよう!
将来的にケアマネージャーなど、管理職に就きたいと考えている方は、介護職員実務者研修を受講しておきましょう。
サービス提供責任者として実績を積み上げることで、将来的にケアマネ―ジャーなど管理職へステップアップできる可能性は大きくなります。
また現場で3年以上の実績を積んだ方は、介護福祉士へのキャリアアップに挑戦することをおすすめします。