コアグラとは?血の塊が出たときの対処法

コアグラとは?血の塊が出たときの対処法

75歳を過ぎると後期高齢者となり、大半の人は免疫機能や体の組織の衰えで病気になるリスクが増えます。

その75歳を過ぎた際におこる病気の中で最も注意しなければならない症状があります。

それがコアグラと呼ばれるものです。

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コアグラとはどんな状態なのか

介護用語においてのコアグラは略称であり、正式名称は英語で凝固を意味するコアグレーションといいます。

コアグラとはどんな状態なのかというと、排尿をしたときや軽い嘔吐をしたときに血液が混じっている状態のことを指します。

なぜこのような状態になるのかというと、血管の衰えが関係しています。

酸素と摂取した栄養、そして水分を全身に送るために作られた血液を、全身の細胞にくまなく送るために、心臓はポンプのような働きで常に圧縮して押し出して運んでいます。

心臓から繋がる血管は全身に張り巡らされているのですが、加齢による代謝の遅れによって徐々に新しい血管に生まれ変わらずに固くなっていきます。

固くなった血管では血液を送り出すためのポンプの役割を担えなくなるのです。

筋肉の衰えもコアグラの原因となる

さらに筋肉の劣れによって動きづらくなると、より血管を押し出す力が弱まるので徐々に送り出されるための血液がその場所に停滞をします。

血液の中に存在する物質は細胞にとどまれるように、粘着性を持っており、空気に触れると固まる性質に変化しているものが多いのです。

そのため血管内で少しずつでも停滞が起こると、その血液の中にある物質たちが徐々に血管内で一つの塊になっていきます。

それがコアグレーションであり、血管内で固まった血液が何らかの原因で外に出ると、胃液に混ざって吐血したような状態になったり、血便として出たりという現象が起きるのです。

コアグラの放置は命にかかわることを知っておく

コアグラは加齢によるもので仕方ないと考えがちですが、放置したままにする危険な状態に発展する恐れがあります。

そもそもおう吐や血便として出ている時点で、すでに血管内が損傷を受けているという証なので、その部分に胃酸や腸内の雑菌が侵入すれば2次被害を受けることにもなります。

さらにコアグラが仮におう吐や血便として出ない場合でも注意が必要です。

コアグラが排出されない場合、血液の停滞が血管内で起こってしまいます。

血管内に血液が停滞していると、血液に含まれる物質がプラーク化し、凝固するようになってしまうのです。

凝固した血液は徐々に肥大化していき、やがて細い血管と同じサイズへと成長します。

そんな状態で室内の急激な温度変化や起床時そして歩行などによる運動を行い、血圧が急激に上がると、プラークが剥がれて血管内を巡ってしまうのです。

血管内を巡ったプラークが、万が一心臓や脳の細い血管に至ってしまうと心筋梗塞や脳梗塞の原因となってしまい命に関わることになります。

コアグラの治療法とは

コアグラは放置をすると命のリスクが伴うので、血便やおう吐の際に血液が混じる、また、急激な血圧低下を起こしている時には早急に医療機関を受診して治療を受けることが大事です。

どんな治療法が行われるのかというと、まずCTやレントゲンなどで血管の状態を見て血栓を含むコアグラができているのかを確認します。

そして確認したうえでコアグラを発見した場合には、それが軽傷であれば凝固を溶かす薬を飲んで様子見を見て検査していきます。

一方、ある程度の大きさになっているときには薬では対処できないので、その時には足元の太い血管から管を通して取り除くカテーテル手術を行い除去を行います。

コアグラは予防が大事

コアグラは決して治せない病気ではありません。

ただし、高齢者になると薬の副作用や、また、手術をするにしても負担に耐えられないことなどを考慮する必要があるのです。

そこで完璧に防ぐことは無理でも、発症率を減らす取り組みを行うことが大事であると言えます。

その取り組みとしては、やはり介護をする際に介助しつつも自分で動くようにすることが大事です。

コアグラの一番の要因は筋肉が衰えて血管の中の血液を押し出す力が落ちてしまうことです。

そこで10分以下でもいいので、介護者の歩行を手助けしながら運動させることによって筋肉の衰えを防ぐと共に、血管のポンプ機能を強くすることです。

積極的な水分摂取も重要

また、高齢者になると神経の活動が落ちてしまうことで、脳からの渇きの情報が遅れ水分を取らない人も多くなります。

しかし水分を取らないで脱水症状となると、血液の濃度が濃くなってしまいプラークが進行しやすい状態になってしまいます。

そのためのどの渇きがない状態でも、介護者が注意して1時間にコップ一杯分の水分を摂取させるように心がけることが大事です。

コアグラは決して高齢者だけの問題ではない

コアグラは筋肉の衰えた高齢者に起こりやすい病気としてありますが、ただし決してコアグラは高齢者だけに起こる病気ではないことを知っておくことも大事です。

それはエコノミークラス症候群といった病気があるように、決して若い年代でも起きないというわけではないです。

現在は車社会やデスクワーク中心の仕事によって歩行の機会が減り20代や30代といった若い世代でも、70歳並みに筋肉量が落ちている人が急増しています。

それほどまでに筋肉量が落ちてしまうと、高齢者と同じく血管の血流が落ちてしまいプラーク化してしてしまいます。

さらに高齢者と違い血流の流れはよいので、そのプラークが剥がれてしまえば簡単に脳や心臓の血管を詰まらせてしまうことにもなりかねないです。

そのため高齢者に限らず若い年代でも、休みの日などでは10分以上の運動と定期的な水分補給を欠かさないことが年齢性別問わずにコアグラによるリスクを減らうことに繋がります。