介護業界で転職をしようとしたときに、数ある職場の中からどれを選んだら良いのかで悩んでしまうことはあります。
転職して成功したという実感を得ている人たちが重視しているポイントにはどのようなものがあるのでしょうか。
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目次
給与が決め手で選ぶのが一般的
転職をするときの決め手として介護業界に限らずに多いのが、給与をどれだけもらえるかという点です。
もともと介護業界で働き始めた人の不満として多いのが給与水準の低さであり、実際に働いてみて労働量の多さに比べて給与が少ないのを嘆いている人は少なくありません。
それを理由にして転職するのが多数派になっているので、最終的な決め手にしたのが少しでも給与が高いところということが多い傾向があります。
ただ、月額や年額の給与だけを見て決めてしまっていて、残業や夜勤などによって得られる手当を加味していないことも少なくありません。
思い通りにいかずに再転職することも…
逆に、手当を加味したモデルとしての年収額などを掲載している求人広告を見ている場合もありますが、転職してもモデル通りにならずに、もう一度転職するというケースもあるので気をつけなければならない点です。
周到に計算をしておよその金額を算出してみることは重要であり、手当が大きいと基本給だけではあまり魅力がない職場も転職先の候補に入れられるようになります。
介護業界だから多い勤務時間重視の転職
介護業界では勤務時間に関する条件を重視して転職先を決めている人が多い傾向があります。
これは女性の働き手が多く、家事や育児にかけられる時間を確保できる職場を探し求めて転職する人が多いからです。
特に育児による影響は大きく、20代から40代程度の女性が中心的な役割を果たしている介護業界では、その点に考慮した求人も多くなっています。
勤務時間が朝から夕方までで固定されていて、夜勤がないことを重視するという人もいる一方、土日に確実に休みを取れる職場を選んで、家族とのコミュニケーションを取る時間を確保しやすくする人もいます。
また、逆の考え方をして平日は働かずに家事や育児に専念して、土日だけ働いて育児は夫に任せるというパターンの人も見かけられるようになってきました。
同じ考え方で夜勤だけで働いて稼いでいこうという人も、少数派であるとはいえ見られるようになってきます。
勤務時間についてのこだわりが強い人こそ多いものの、どの時間に働くかについては個々に異なっているのです。
勤務地についてもポイントになりやすい
家事や育児と関連してもう一つ決め手となっていることが多いのが勤務地についてです。
夫も働いていて共働きするときには、夫の勤務地に合わせて働きやすい場所を選んで転職する傾向があります。
夫が転勤になったときの転職や結婚の際の転職では、勤務地を最優先していることも少なくありません。
勤務先をできるだけ家の近くにして、通勤時間をかからないようにしたい人も多いようです。
通勤時間を短くすると勤務時間が長くても、家事や育児に時間を使いやすくなります。
また、勤務先での転勤がないことを重視している場合もあります。
大手の場合には施設がいくつもあって不定期に転勤を命じられる場合がありますが、家庭生活との両立を考えると大きな負担になりがちです。
意図にそぐわない形で転勤を命じられるリスクがある職場を避けて、希望している限りは同じ職場で働けるのは、ワークライフバランスを維持するのに有利と言えます。
不安があるから決め手にする職場環境
介護業界では現場の人間関係でトラブルがあったり、職場の方針と自分の介護観や仕事に対する考え方が一致しなかったりして転職する人も少なくありません。
その場合の転職の決め手として多いのが職場環境の良さです。
人間関係が良好で居場所を見つけやすい職場であることや、上司との話がしやすくて労働環境の改善を見込めることなどが重視されています。
近年になって介護施設側から職場見学のサービスが提供されるようになってきたため、職場の状況を見た上で転職先の候補にするかどうかを選べるようになりました。
また、エージェントを利用して職場の状況を確認してもらうこともできることからよく活用されています。
職場に関する合う合わないの問題は働き続けるために重要なポイントなので、最優先事項とするかはともかく必ず確認されている点です。
業界外からの転職で多い教育研修のシステム重視
教育研修のシステムを充実させている介護施設が増えてきましたが、業界外からの転職ではこれを決め手として転職しているケースが多くなっています。
未経験で無資格という状況で介護現場に入って、本当に一人前に働けるようになるのかというのは、多くの人が抱く疑問です。
業界外で働いてきた人や、それまで専業主婦をしていて社会で働いた経験のない人でも受け入れてくれるという点で介護業界は人気があります。
本当に転職するかどうかと考えたときに、教育研修が充実しているというだけで安心して転職できるようになるのです。
プリセプターシップを取り入れていて現場では、マンツーマンで教わりながら仕事に慣れられる教育システムがあったり、現場に入る前に一定期間の研修を受けられたりする施設がよく選ばれています。
訪問介護の施設や派遣会社でも研修を充実させる傾向があるため、業界外からの転職の際にも安心できる転職先を選びやすくなっているのが現状です。
これに付随してキャリア構築に関するサポートがあることを重視している場合もあります。
研修を受講したり資格の取得をしたりする際に、支援金を得られるなどのサポート体制が整っていることで、キャリアアップを行っていきやすいということから着目されているのです。
業界内での転職の場合にも決め手とされていることが多く、それまで働いてきた職場では資格の取得のために、お金や時間を割くのが難しくて苦労していた人がよく選んでいます。
若い女性の転職に多い福利厚生優先の転職
福利厚生を充実させる介護施設が増えてきている影響を受けて、転職の決め手として魅力のある福利厚生があることを優先する人もいます。
特に多いのは、若い女性が結婚の前後に転職する場合であり、将来的に出産して育児をすることを考慮しているためです。
託児施設や保育施設の利用ができたり、保育に関して支援を受けられたりする福利厚生が整えられている施設が選ばれています。
これ以外にも育児中は時短勤務をしっかりとできるように制度が整えられている職場や、育児中に特別に手当がもらえる職場を選んでいることも少なくありません。
職場としての安定性が決め手
介護業界を選んで働いている人の考え方として、仕事が安定して手に入るという点を重視していることもよくあります。
介護は社会経済が大きく変化しても需要があまり低迷するリスクがない業界であり、将来的に考えても常に仕事があると考えられるからです。
このような観点から職場としても安定していて、倒産するリスクがないことをポイントにして転職している人もいます。
新しく建てられた施設で先行きがよくわからない職場や、古くて新しい技術を取り入れてない職場を避けて、大手で安定した経営をしている職場を選ぶというのが一般的な傾向です。
目的によって決め手は違う
介護業界で転職している人が何を決め手にして転職先を決定しているかは個々に異なります。
転職をしたいと考えた理由が何かによって最も重視する点に違いがあるからです。
転職をするときには目的をはっきりとさせて、その目的を叶えるために必要な条件を考えることが重要になります。
その条件が給与である場合もあれば、勤務時間や教育研修のシステムである場合もあるのです。
介護業界には無数の転職先の候補があるので、自分なりに何が満たされていれば転職の成功と言えるのかを考えて、その基準を満たせるように新しい職場を選び出すのが重要と言えます。