介護職で転職するときには職場の状況をできるだけ詳しく知っておくに越したことはありません。
職場によって様子がまるで異なるので、職場見学がサービスとして提供されている場合には必ず足を運ぶようにしましょう。
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目次
職場見学サービスを提供する施設が増加中
介護業界では求人に応募する前に、まずは職場見学をするという習慣がだんだんと広まってきました。
各介護施設の求人情報に関するウェブページや求人誌などの広告を見てみると、連絡をすればいつでも見学を受け入れていたり、時期が指定されていて申し込むと見学ができたりするようになっています。
これは各事業所・施設で介護職者を、できるだけ確保したいという傾向が強まっているからです。
介護の需要が高まっていて、転職先としても魅力があると考える人は多いものの、実際にどのような仕事をするのかが正しく想像できずに辞めてしまう人も多くなっています。
特に過酷な労働環境であるという噂が流れるようになってからは、躊躇してしまう人が増えているという実情があり、実際に現場を見て良し悪しを判断して欲しいという願いが込められて職場見学が実施されているのです。
また、介護現場では職場の雰囲気に合わなかったために、転職したいと希望する人もしばしばいます。
そのような人が実際に現場を見て安心して転職できるように取り計らわれています。
基本的には無料で申し込むことができるサービスなので、介護職で転職をしようとしているときには職場見学に行っておくに越したことはありません。
職場見学で確認すべきことの基本
職場見学に行ったら何を確認するのかは事前に決めておくことが肝心です。
ただ何となく現場の職員に案内してもらって説明を受けただけで終わってしまうと、職場見学に行った意味が半減してしまいます。
職場見学では基本的には、自分が実際にその現場のスタッフになったときに、働きやすい環境が整っているかについて納得することが大切です。
何を確認しておかなければならないかは、転職先に何を求めているかによってケースバイケースなので自分なりに考えなければなりません。
自分がどのような不満を抱いたり、新しい職場にどのような希望を持ったりしているのかをまずは一通り考えてみる必要があります。
現場に行くことによって書面ではわからない現場の実情を知ることができるため、目で見たり聞いてみたい疑問点をまず列挙しておきましょう。
そのメモを持って職場見学に行けば得るものが多い職場見学にすることができます。
利用者の様子と施設の充実度を確認
典型的な確認事項としてまず挙げられるのが利用者の様子と施設の充実度です。
介護施設によって利用者の要介護度も違えば利用者のタイプ、家族の様子などにも大きな違いがあります。
自分が毎日その利用者の相手をしていくことを考えて、付き合いやすい人が多そうかというのは確認しておくと良いことです。
また、施設としてどのような設備が整えられているかも確認しておくことが重要になります。
特に以前から介護施設で働いてきたという場合には、現場によって整っている設備に違いがあるので気をつけなければなりません。
以前は広くて利用者からは見えない場所に休憩室があったけれど、転職先では全て利用者から丸見えになって落ち着けないということもあります。
また、リハビリテーションルームなどがあって効率良く仕事ができるようになっているということも新しい施設ほどよく見受けられる点です。
この他にも部屋の明るさや換気の良さ、掃除や洗濯などに使える設備の使い勝手の良さなども考慮しておくに越したことはありません。
職場環境を過ごしやすさと仕事をする上での効率の良さという観点から吟味してみると働きやすい職場かどうかがわかります。
利用者と職員の態度や関係の確認
職場見学をするときには日常通りに仕事が行われている現場を見学できるのが一般的です。
その様子を見て自分が働き始めるのに、魅力的であるかどうかを細かくチェックするとより良い職場を見つけ出すことができます。
利用者が笑顔でいるかどうか、家族も満足そうな顔をしているかというのは重要な点です。
介護施設の方針として行われているサービスが満足な内容になっているかどうかを判断する基準になるからであり、怪訝な顔をしている人がいるのを見つけたら、他社を検討するという方が無難でしょう。
一方、職員側についても同様であり、楽しそうに仕事をしている様子が見て取れることが大切です。
また、職員が利用者や自分に対してどのような姿勢で接しているかも確認しておくと良い点でしょう。
それと同じような態度で自分も利用者や訪問者に対して接していくことになります。
相手に対する姿勢のとり方や言葉遣いなどは現場によって大きな差があるので、そのような姿勢で仕事に従事するのが自分にとって自然にできることかを確認してみるのが大切です。
質問する機会には遠慮をしないこと
職場見学に参加すると自由に質問をする機会を与えられます。
見学中は利用者の目があるので質問は避けるようにという形になっている場合もありますが、一通りの見学を終えた後で、現場の職員と話をする機会が得られるのが一般的です。
そのときに何を聞くのも躊躇しないことが重要であり、答えられないような内容があるのなら、他の介護施設を選ぼうという気持ちで質問をするようにしましょう。
介護施設ではしばしば離職者が多くて困っていることもありますが、職場の実態について具体的に聞いてみるのも良い方法です。
人間関係での問題が起こっていないか、利用者との関係でトラブルを起こしたことはないかといった点も直接質問して聞いてみると参考になります。
働きやすい職場に求めることは何かをよく考えて、予め質問をリストアップしてから行くようにすると安心して働ける職場を見つけ出すことが可能です。
採用試験ではないのでこれが原因で不利になることはないと考えて、知りたいことは全部聞き出せるように質問をするのが重要になります。
複数の施設を見学して比較するのが肝心
職場見学はいくつの現場を訪れても構いません。
職場の状況の良し悪しを判断する上では比較をするのが重要なので、できる限り多くの施設を訪れてみることが重要です。
今の職場よりは良さそうな雰囲気があるから選んだけれど、実は別の介護施設の方がもっと雰囲気が良さそうだったと後からわかったという場合もあります。
比較の基準を今までの職場にしてしまうと、それに比べたら良いというので満足してしまいがちです。
しかし、本当に良い職場を見つけて一度の転職で理想的な環境で働けるようになるためには、多数ある施設の中でのベストなものを探し出すことが必要になります。
そのためには複数の施設を見学してより良い場所がどこかを判断することが必要です。
手間がかかることは確かですが、転職に成功するためには多くの職場を見て回ることが欠かせません。
不安をなくすために行く職場見学
職場見学の大きな目的は最終的には不安なく転職をすることです。
介護現場では様々な悩みを持って働いている人がいますが、職場選びで失敗してしまったことが原因であることは珍しくありません。
その噂を耳にしていると業界外からの転職を希望する人も不安を抱いてしまいがちです。
職場見学でどのような利用者に対して介護が行われているかを確認し、利用者も職員も笑顔で現場にいるという状況であれば、良好な職場環境が整っていると考えられます。
不安なことは全て直接質問して解決してしまえば何も心配することはなくなります。
見学の機会を最大限に活用して複数の職場を比較し、ベストな職場を選び出すようにしましょう。