介護の転職が成功するかどうかは、面接の出来が大きく結果を左右します。
そして面接で最も重要視されるのが、転職理由です。
なぜ前職を辞めて介護職を目指すようになったのか、転職理由は最大のアピールポイントであるとともに、評価を大きく落とすことに繋がるかもしれない難関でもあります。
そこで今回は転職で有利になる転職理由と、不利になる転職理由を解説。
面接が苦手で不安な方はぜひ参考にしてください。
また介護の転職面接対策は、こちらの関連記事でも解説しているので、こちらも参考にしてください。
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目次
転職で有利になる転職理由3つのポイント
- 前向きな理由である
- 介護職を選んだ理由が語られている
- 将来のステップアップを目指している
介護の転職では上記3つのポイントを押さえていると、面接でも有利になりやすいです。
たとえ以前の職場が最悪な環境であっても、転職理由にネガティブな内容は盛り込まないようにしましょう。
前職の悪口を言う人は、将来的に自分の会社も悪口を言いふらされるかもしれないと、信用を失ってしまいます。
また介護職を選んだ理由も盛り込まれていると、「この人は本当に介護職へ転職したいんだな」と、採用担当者からの信用を得やすくなります。
そして将来的にどんな介護士を目指しているのか、向上心をアピールすると働く意欲が高いと評価され、面接を有利に進めることができます。
では実際の介護の転職で有利になる理由と、不利になる理由にはどのようなものがあるのか、ここから詳しく解説していきます。
有利になる転職理由と実例まとめ
人との触れ合いを重視する仕事に就きたいと思った
介護職で一番大切なのは、利用者と心を通わせるコミュニケーション能力です。
そのため人と触れ合う仕事をしたいと思った、というのは介護の転職では有利な転職理由といえます。
ノルマや業績第一の企業体制が辛くて前職を辞めてしまった方は、お客様ともっと触れ合う仕事をしたいことを強調しましょう。
実際の参考例は以下の通りです。
もっとお客様と触れ合う仕事をしていきたい、というのが私の転職理由です。
以前の職場では主に営業をしており、どうやって売り上げを伸ばすかを考え、~をするなど利益改善に努めてきました。
しかし仕事を続けていく中で、お客様からの「ありがとう」といった言葉や、人の役に立つことを実感する瞬間が、最もやりがいを感じることに気づきました。
そこでよりお客様の立場になり、寄り添う仕事を続けていきたいと思い、介護職への転職を志すようになりました。
家庭の事情で地元で仕事をしたい
親の病気や結婚などが理由で、地元で仕事をしたいと思っている方は、長く仕事を続けようと思っていることをアピールしましょう。
ただし親の介護のために地元に帰ってきたというと、家庭優先でシフトに穴を空けるのでは、と心配されることもあるので、しっかり所定の時間働くことができることをアピールしましょう。
実際の参考例は以下の通りです。
母の持病の悪化により日常的な介護が必要になったので、実家から通える仕事を探したいと思ったのが転職理由です。
母の介護を通して、介護職の社会的な重要性や、やりがいを身をもって知ることができ、介護業界への転職を志望するようになりました。
現在では母も介護施設へ入所しているので、夜勤などの業務も問題なく従事することができます。
今後はより専門的な介護の知識・スキルを習得し、高齢者の方たちのQOL向上に貢献できればと考えています。
長く仕事を続けられる専門的なスキルを身に着けたい
介護保険制度が見直され、新たなキャリアパス制度が導入されたことで、キャリアアップを狙う人の需要が増えてきています。
介護施設としても専門的な介護知識を持った職員を求める声は多く、資格取得やスキル向上に意欲的な人は転職でも有利になります。
そこで長く働ける仕事を探している方は、自身のキャリアアップを通して、施設に還元していきたいという意思をアピールするといいでしょう。
実際の参考例は以下の通りです。
今後一生仕事を続けられる専門的なスキルを身に着けたいと思い、介護職への転職を志すようになりました。
以前の職場では飲食店での接客業をしていましたが、今後のことを考え、公的な資格やスキルが必要な仕事に就きたいと考えるようになりました。
お客様の生活をケアする介護の仕事には昔から興味を持っており、資格を取得していくことでキャリアアップも目指せるということから、介護職に就きたいと考えています。
今後は積極的に仕事に取組み、実務経験を積み、介護福祉士などの公的資格の取得を目指そうと考えています。
そして御社の包括的な介護の発展に少しでもお力添えができればと思い、今回応募させていただきました。
会社が倒産してしまった
以前勤めていた会社が倒産してしまった場合、転職理由が原因で評価が落ちることはないので、アピール次第では高い評価を得ることができます。
しかしなぜこの会社を選んだのかなど、志望理由は必ず訊かれるので、事前に志望理由を含めて答えられる用意をしておきましょう。
実際の参考例は以下の通りです。
業界の市場変動などが原因で、以前勤めていた会社が倒産してしまったので、今後は長く働くことができる業界へ転職したいと思うようになりました。
介護業界で働いたことはないですが、以前介護のボランティアに参加した際、強くやりがいと感じたので介護業界を志すようになりました。
御社は未経験者でも研修制度が用意されているということで、応募させていただきました。
一日でも早く一人前になり、多くの利用者様に喜びを与える介護士になりたいと考えています。
不利になる転職理由と伝え方のコツ
上司からのパワハラが原因で辞めた
上司からのパワハラが原因で辞めたといっても、採用担当者は実際に現場を見たわけではないので、どの程度の圧力があったのか知ることはできません。
もしかするとストレス耐性が低いのでは…?
と疑われる可能性もあるので、パラハラが原因で辞めたとは直接的に言わない方がいいでしょう。
残業時間が長かったから辞めた
介護業界では予期せぬトラブルや事故によって、突発的に残業をしなければならない機会も多いです。
そのため残業が嫌だから前職を辞めたと伝えると、介護職には向いていないと判断される可能性があります。
育児や親の介護などで長時間の残業が難しいという方も、どの程度であれば残業できるといったことをアピールするようにしましょう。
持病・病気が原因で仕事が続けられなくなった
持病や病気が原因で仕事を辞めてしまった方は、介護業務には何の支障もないことをアピールするようにしましょう。
また普段からどんなケアをしていて、どの程度改善できるのかも伝えるようにしましょう。
もし怪我や病気が原因で介護職に従事することが難しいのであれば、他の業種へ転職することをおすすめします。
転職理由と志望動機は必ずおさえておこう!
介護業界に関わらず、転職する際には転職理由と志望動機は必ずおさえておきましょう。
その場で考えると、つい言葉のチョイスを間違えて、担当者に悪い印象を持たれてしまう可能性もあります。
できれば面接の数日前から転職理由と志望動機を考えておき、落ち着いた口調で言えるように練習しておくことをおすすめします。